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化粧をぱたぱた

隠「八、この前、ラン展をみに東京へ行っただろう」

八「ああ、」

隠「あん時さ、電車の中でちょっとおかしくなかったかい」

八「そうかい、あんまし覚えてないけど」

隠「なんかさ、ずっと、どこかをみている感じだった」

八「ああ、そうかな、えーっと。ああ、あのことかな」

隠「あのことって?」

八「おいらたち四人で並んで座ったいただろう。隠居、神さん、熊とおいらだ。そんで、おいらたちの前に、そうよな、としのころ、30歳前くらいのお姉さんが座っていたの覚えているかい?」

隠「いや、全然覚えていない。あたしはね、女の人のことはみないの」

八「お神さんが怖いからかい?」

隠「(ぎくっとして)いや、そんなことはないよ」

八「まあ、とにかくな、その前に座ってた女の人がさ、ずっと、化粧しているのさ。おいら、驚いちゃってさ。化粧なんて、人前でするもんじゃないだろう」

神「そうなんだよ。最近の若い人はね、電車の中みたいな公共の場でね、お化粧をするんだよ。だからね、人前でお化粧するのは、当たり前のことなの。驚いちゃいけないよ」

隠「おっ、おめえ聞いてたのか」

神「ああ、この前なんか、電車の中で、化粧大会をやってたよ」

隠「なんだい、それは」

神「電車の中でね、どれだけ上手に化粧できるかってんで競争してたよ」

隠「ほう、優勝は誰だった?」

神「あたしだよ」

隠「ほう、おめえ、化粧なんかしたことないじゃねぇか」

神「あたしゃね、元々の顔がきれいだから、化粧しなくても優勝できたの」

八「ほんとかね、お神さんが優勝できるなら、うちの娘なら、その上を行くな。超優勝だ」

隠「何いってんだ。何が、超優勝だよ。そんな言葉はないよ」

とまぁ、そういうわけで、東京に行ったときには、いろいろと世間の動きがわかるわけでね。田舎にばっかり住んでちゃいけないていうことですかね。
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by garumaru | 2006-03-02 22:22 | 人口問題
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隠居の研究所
by garumaru
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登場人物
隠居

八五郎=隠居の隣人、植木職人

熊吉=隣人、大工

電気ポット=主人公
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